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大阪府民、奈良県民に親しまれる生駒~金剛山地を行きます。近鉄瓢箪山駅朝6:00スタート。まだ真っ暗です。

まだ暗い鳴川峠に至る道。生駒山の山頂ではなく、そのやや南の鳴川峠を目指します。生駒山は現世信仰で知られる宝山寺を中心として、滝の修行場や祠など大小さまざまな宗教団体の施設が設けられています。いわゆる霊山としてとらえる人もおられます。

住宅街を抜け、山道に入ります。因みに鳴川とは、峠を越えた奈良県側(現平群町鳴川)の地名です。この道は鳴川越とも呼びます。

「こうぎりの道」とも呼ぶそうです。これは大阪府が一帯を府民の森「なるかわ園地」として公園整備した際につけた名称ですね。鬼伝説で有名なこうぎり(髪切)の名をとり、管理道の一部に手を加え、手軽に山登りや大阪平野のながめを体験できるように作られているそうです。

鳴川峠 (架橋の上は生駒信貴スカイライン)

鳴川峠 (生駒信貴スカイラインに上がりました=稜線に取りつきました) ちなみに現在のお天気カメラには、この鳴川峠は映っていません。お天気カメラの画面左端は鳴川峠よりやや南だと思われます。

夜が明けてきました。(十三峠のやや北、この辺りからお天気カメラの画面内です)

十三峠。峠のすぐ北、信貴生駒スカイラインの東側脇に峠の名の由来である十三塚があります。

十三峠近辺より、大阪方面。
東西に渡る道は十三街道(じゅうさんかいどう)あるいは 俊徳街道(しゅんとくかいどう) と呼ばれ、 大阪府大阪市の玉造駅付近あるいは四天王寺南門付近から、奈良県生駒郡斑鳩町の竜田までを結ぶ街道のことを指します。

十三峠近辺より、南大阪方面。
街道は、奈良時代の頃から難波・四天王寺と平城京を結ぶ街道のひとつとして整備されたとあります。

十三峠展望台より、大阪方面。(別日に撮影)

十三峠展望台より。(別日に撮影) 伊丹空港に向けてローカライザーに乗って最終進入して行く航空機。位置通報点IKOMAを通過した辺り。まだギアは出ていません。

航空保安施設、生駒山 VOR/DME
VOR(VHF Omnidirectional Range)は、VHF帯の電波を用いる航空機用無線標識。標識局を中心として航空機がどの方向にいるかを知ることができる。
DME(Distance Measuring Equipment)は距離測定装置、航空機と装置間の距離情報を航空機に提供する。

立石越。
立石街道は、大阪府八尾市と奈良県生駒郡平群町を山越えで結んでいる街道です。 大阪と奈良を結ぶ奈良街道の一つとして整備され、信貴山に朝護孫子寺が開かれてからは、その参拝道としても機能しました。

高安山。
7世紀後半に大和朝廷により大和国防衛の拠点として高安城が築かれたとありますが、その面影は全く無く、山頂にはご覧の三角点があるだけで、眺望も開けていません。

今回は立ち寄ることがありませんでしたが、お天気カメラからは高安山の背後に信貴山も見えています。 信貴山は、聖徳太子が物部守屋を攻めたときにこの山で毘沙門天が現れ、太子が信ずべし、貴ぶべしといったことに由来すると伝わります。 一帯には信貴山真言宗朝護孫子寺が建ち、山頂には山城である信貴山城がありました。

ケーブル高安山駅方面への分岐。

ケーブル高安山駅。(別日に撮影)

高安山霊園上空は位置通報点「IKOMA」。航空機がこの真上を通過していきます。

伊丹空港を目指す航空機の大半は、位置通報点IKOMAの周辺でローカライザーをインターセプトして、旋回していきます。(柏原市斎場近辺)

関西電力信貴変電所横より。ここは丁度、八尾空港RWY27の延長線上にあたります。ここに着陸するには滑走路端と山の間を縫うようにベースレグをもってこなければなりませんね。

柏原の山を駆け下ります。辺りは葡萄の名産地です。二上山を目指します。

高井田の住宅街より、二上山方面を望む

JR高井田駅

大和川にかかる国豊橋より二上山方面を望む
竜田越奈良街道(北ルート)と長尾街道が交わる地点にあたり、昔も今も交通の要衝。 江戸時代には渡し船で両岸を結んでいましたが、当時の国分村の住民が幕府へ架橋を願い出て許可自体はされるものの、資金不足で架橋されることはなかったそうです。 明治時代に河内国の東高野街道沿線一帯から資金調達を行い、ようやく1870年(明治3年)に橋が架けられました。最初の橋は木橋であり、維持をするのに苦労したと伝えられています。

河内国分
このあたりは古来より難波・河内国府と平城京・飛鳥とを結ぶ官道・古代道路の中継地点として栄えました。 国道165号線(旧「長尾街道」)、国道25号線(旧「竜田越奈良街道」)はここで交わります。 飛鳥時代後期(7世紀後半)には東条に大きな仏教寺院が建てられ、それが後に河内国分寺として改修されたといわれています。 しかし平安京遷都以降は京と国府を結ぶ道路の経路から外れたことにより寂れ、国分寺もいつしか廃寺となり、 現在では地名としてその名残があるのみです。

国分の上空も飛行機が行きかいます。SHINODA ARRIVALの機でしょうか?

近鉄大阪線 大阪教育大前駅
国道165号線(旧「長尾街道」)を南に行きます。

国道165号線から穴虫峠に抜ける山道に入ります。目指すは屯鶴峯です。

屯鶴峯
屯鶴峯(どんづるほう)は、二上山の火山活動により火山岩屑が沈積し、その後の隆起によって凝灰岩が露出し、 1500万年間の風化・浸食を経て奇岩群となった標高約150mの岩山です。奈良県天然記念物となっております。

屯鶴峯
ここには、第二次世界大戦中に造られた複雑な防空壕があることでも知られております。 現在、防空壕の一部は京都大学防災研究所附属地震予知研究センター屯鶴峯観測所として使用されております。 遠くからながめると、松林に多くの鶴が屯(たむろ)しているように見えることから「屯鶴峯」(どんづるぼう)と名付けられたとのことです。

屯鶴峯のいわれ。奈良県教育委員会設置。

屯鶴峯入口
屯鶴峯入口は南側の穴虫峠側、奈良県道・大阪府道703号香芝太子線沿いとなります。屯鶴峯が「ダイヤモンドトレール」の起点となっております。 「ダイヤモンドトレール」とは、金剛葛城山系の稜線を縦走する長距離自然歩道であり、ここ奈良県香芝市の屯鶴峯から大阪府和泉市の槇尾山までのコースで、全長約45kmあります。

目指す二上山(にじょうざん)です。かつては大和言葉による読みで「ふたかみやま」と呼ばれました。左が北方の雄岳(標高517m)、右が南方の雌岳(標高474m)。2つの山頂がある双耳峰です。 お天気カメラからも毎日のように、この特徴のある双耳峰を拝むことができます。ダイヤモンドトレールのルートを行きます。

雄岳山頂。葛木坐二上神社(かつらぎにいますふたかみのじんじゃ)(別日撮影)
ここ雄岳山頂付近には、謀反の疑惑をかけられて自害した大津皇子の墓があるとされています。

雌岳山頂。日時計 (別日撮影)
二上山は元々火山であり、約2000万年前の大噴火により形作られたと言われています。現在は死火山で、今後、噴火の可能性はないとされています。

雌岳から西方向を望む。(別日撮影)

雌岳から北西方向を望む。(別日撮影)

雌岳から北西方向を望む。(別日撮影)

竹内街道。(別日撮影)

竹内街道。(別日撮影)
竹内街道(たけのうちかいどう)は、大阪府堺市から東へ向かい、二上山の南麓・竹内峠を越えて、奈良県葛城市の長尾神社付近に至る約26kmの街道です。 日本最古(7世紀初め頃)の官道であり、日本書紀の推古天皇21年(613年)の条に「難波(大阪)より京(飛鳥)に至る大道(おおじ)を置く」と記されています。

竹内峠。
ここは街道が整備される以前から太古から交通の要所であり、聖徳太子もこの峠を越えて四天王寺と飛鳥を往復したとされています。

平石峠。ここから南は階段がガシガシ続きます。

岩橋山です。役行者が、地元の御所市に鎮座する一言主神をはじめとする、日本の神々に命じて、 奈良県の吉野地方にある金峰山まで、岩の橋を架けようとしたという伝説が伝えられている事から、 岩橋山という名前がついたとされているそうです。山頂には三等三角点が設置されています。

もう少しで葛城山頂です。

大和葛城山
標高959.7メートルの大和葛城山は、四季それぞれの自然の美しい風物が楽しめる山です。

大和葛城山
5月になると、山頂から南側の斜面にかけてのなだらかな高原一面にツツジが咲き、その様子は「一目百万本」と形容されるほどです。 秋には、山頂一帯をススキの穂が埋めつくします。、冬には樹氷や霧氷の花を見ることができます。 奈良県御所市側の登山口から山頂付近まで葛城山ロープウェイが運行されており、山頂まで気軽に来ることができます。

大和葛城山より
視程のよい日には、ここから、遠く明石海峡大橋まで望めます。お天気カメラからもひと際目を引く山容です。

水越峠
かつては南河内地域と葛城・吉野方面を結ぶ幹線道路でした。 その名からも察せられるように、江戸時代には峠を挟んだ大和国側と河内国側で水争いがあったそうな。

金剛山は修験道の開祖役小角(役行者)が修行した山として知られており、役行者は今から約1,300年前、16歳の時から、 この山で修行し、全国各地の霊山へ駆け巡ったと伝えられています。 山頂付近には役行者が開いたとされる転法輪寺(真言宗醍醐派、葛城修験道大本山)が、近くには一言主を祭神とする葛木神社があります。

金剛山のいまの様子はこちら。金剛山ライブカメラ